10月29日は「世界脳卒中デー」|ACT FASTのサインと、子どもの脳卒中のこと

10月29日は「世界脳卒中デー」。脳の血管がつまったり破れたりして起こる脳卒中は、突然、顔や手足のまひ、ことばの出にくさなどが起こる病気です。この記事では、どんな日なのか、すぐ救急車を呼ぶ「ACT FAST」のサイン、子どもにも起こる脳卒中、家族が倒れたときの子どもへの伝え方、家族でできることをまとめました。
ひとことで言うと
10月29日の「世界脳卒中デー」は、世界脳卒中機構が定めた、脳卒中のことを知って備える日です。脳卒中は、脳の血管がつまったり破れたりして、突然、顔や手足のまひ、ことばの出にくさなどが起こる病気。「顔・腕・ことば」のどれかが突然おかしいと感じたら、時間を確かめて、すぐ救急車を呼ぶ。これが「ACT FAST」の合言葉です。
どんな日?
世界脳卒中機構が、機構の結成を記念して、毎年10月29日を「世界脳卒中デー」と定めました。日本では、日本脳卒中協会が世界と歩調を合わせて、2021年から毎年10月を「脳卒中月間」としています。
この時期には、各地で市民公開講座が開かれたり、世界脳卒中機構のシンボルカラーであるインディゴ・ブルーで、東京都庁や太陽の塔などの建物がライトアップされたりしてきました。青く光る建物を見かけたら、脳卒中のことを思い出すきっかけにしてみてください。
脳卒中ってどんな病気?
脳卒中は、脳の血管がつまる、または破れることで起こる病気の総称です。次の3つがあります。
- 脳梗塞:脳の血管がつまる
- 脳出血:脳の中の血管が破れる
- くも膜下出血:脳の表面の血管が破れる。突然の激しい頭痛や意識の障害が特徴
命が助かっても、からだの片側が動かしにくい、ことばが出にくいといった後遺症が残ることがあります。それでも、すばやい対応は命を守り、後遺症を減らすことにつながります。
「ACT FAST」──サインに気づいたら、すぐ救急車
脳卒中の症状は、突然あらわれるのが特徴です。次のどれか1つでも突然起きたら、脳卒中を疑って、すぐに救急車を呼びます。頭文字をとって「FAST」、すぐ行動する(ACT)ことを合わせて「ACT FAST」と呼ばれています。
- F(Face・顔):顔の片側がゆがむ、顔の半分がまひする
- A(Arm・腕):片方の腕や手に力が入らない
- S(Speech・ことば):ろれつが回らない、ことばが出ない、人の言うことが理解できない
- T(Time・時間):症状が出た時刻を確かめて、すぐ救急車を呼ぶ
発症してすぐなら、脳梗塞では血栓を溶かす薬やカテーテルの手術、脳出血では血圧を下げる治療などで、症状の改善につながるとされています。「しばらく様子を見よう」「寝れば治るかも」は禁物です。
症状が数分で消えても安心できません。一時的に症状が出て消える「前触れ発作」は、とくに48時間以内が危険とされています。消えても、すぐに医師に相談してください。
予防のために
脳卒中の主な危険因子は、高血圧、糖尿病、脂質異常症、不整脈(心房細動)、喫煙、多量の飲酒です。生活習慣を見直すことと、定期的に健康診断を受けることが予防の基本とされています。
子どもと脳卒中
脳卒中は大人の病気というイメージがありますが、赤ちゃんや子どもに起こることもあります。大人に比べるとかなり少なく、原因になる病気もさまざまです。小児の脳卒中の解説では、新生児の出血性脳卒中、急性乳児片麻痺、もやもや病、動脈解離、動静脈奇形(AVM)などが取り上げられています。
もやもや病
頭の血管が細くなり、脳の血のめぐりが悪くなる病気で、日本人に多いとされています。子どもでは、激しく泣いたときや、熱いものをフーフーして冷ますときなど、過呼吸の状態で症状が出やすいといわれます。手足の力が入らなくなる、ことばがうまく出ない、けいれんなどがみられます。治療は手術が中心です。
子どもは、からだの違和感をうまく伝えられないことがあります。急に手足を動かさなくなった、ことばが出ない、けいれんが起きたなど、「さっきまでと明らかに違う」ことがあったときは、様子を見ずに、救急や小児科に相談してください。
家族が脳卒中になったとき
ある日突然、家族が倒れて入院する。脳卒中は、そんなかたちで子どもの暮らしを変えることがあります。入院が続く、からだが動かしにくくなる、ことばが出にくくなる、といった変化は、子どもにはわかりにくいものです。
- むずかしい言葉を使わずに、事実を伝える
「頭の血管に病気が起きて、いま病院で治療しているよ」「ことばが出にくくなっているけど、話は聞こえているよ」のように。 - 「あなたのせいではない」と伝える
子どもは、自分が悪かったのかもと思いやすいものです。 - 保護者がひとりで抱えこまない
病院の相談窓口(医療ソーシャルワーカーなど)や、学校・園の先生にも、家庭の状況を伝えておくと安心です。
家族でできること
- 「顔・腕・ことば・時間」を、家族で覚える
子どもにも「おじいちゃんの顔がゆがんだら、すぐ大人に知らせて」と伝えておけます。 - 救急車の呼び方を確認する
119番で「脳卒中かもしれません」「症状が出たのは○時ごろ」と伝えられるように。 - 健康診断の日を、家族で確かめる
血圧や血糖値の数字は、脳卒中の予防に直結します。 - 青いライトアップを探す
10月は各地でインディゴ・ブルーの光が見られます。「なんの色?」が話すきっかけに。
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からだが動かしにくい子どもと家族の居場所
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1年の啓発日・記念日は、こちらのカレンダーにまとめています。
よくある質問
世界脳卒中デーはいつですか?何の日ですか?
毎年10月29日です。世界脳卒中機構が、機構の結成を記念して定めた日です。日本では、日本脳卒中協会が世界と歩調を合わせて、2021年から毎年10月を「脳卒中月間」としています。
脳卒中のサインは?どうしたらいいですか?
顔の片側がゆがむ(Face)、片方の腕に力が入らない(Arm)、ろれつが回らない・ことばが出ない(Speech)のどれかが突然起きたら、症状が出た時刻(Time)を確かめて、すぐに救急車を呼びます。頭文字をとって「FAST」、すぐ行動することを合わせて「ACT FAST」と呼ばれています。
子どもも脳卒中になりますか?
大人に比べるとかなり少ないですが、赤ちゃんや子どもにも起こることがあります。原因になる病気には、新生児の出血性脳卒中、急性乳児片麻痺、もやもや病、動脈解離、動静脈奇形(AVM)などがあります。急に手足を動かさなくなった、ことばが出ない、けいれんが起きたなど、いつもと明らかに違うときは、様子を見ずに救急や小児科に相談してください。
参考にした情報
- 厚生労働省 広報誌「厚生労働」2024年10月号 世界脳卒中デーと脳卒中の症状(ACT-FAST)
- 埼玉県「10月29日は世界脳卒中デー、10月は脳卒中月間です。」
- 埼玉県「彩の国だより」令和8年10月号 脳卒中の解説
- 日本脳卒中協会 市民向け情報(救急車を呼ぶこと・前触れ発作)
- 10月29日は世界脳卒中デーです(死亡原因・介護の原因の順位。国立保健医療科学院 健康危機管理ポータル掲載)
- 大阪母子医療センター 脳神経外科「もやもや病」
- 日本脳卒中学会「脳卒中」36巻2号 小児脳卒中(J-STAGE)
この記事は厚生労働省・埼玉県・日本脳卒中協会などの案内をもとに、むぎこがまとめました。順位は出典に書かれた年の公表値です。気になる症状があるときは、医療機関に相談してください。最新の情報は各リンク先でご確認ください。





