福祉にかかわるシンボルマーク26個の意味|こどもに聞かれたら説明できる? ヘルプマーク・耳マーク・ベビーカーマークなど

街や駅、お店、商品のパッケージで見かける福祉のシンボルマーク。「これ、なんのマーク?」と子どもに聞かれて、答えに困ったことはありませんか。この記事では、よく見かける26個のマークを「目・耳」「見えない障がい」「建物・乗り物」「補助犬」「おもちゃ・働く」の5つに分けて、意味と、そのマークが必要になった背景を紹介します。一覧のマークをクリックすると説明にジャンプします。
マークを知ると、街の見え方が変わる
街や駅、お店、商品のパッケージには、福祉にかかわるシンボルマークやユニバーサルデザインのマークがたくさんあります。本当なら、お互いを思いやれば、こうしたマークが必要なくなる社会になればいいのですが、病気や障がいのある人の苦労は、周りからはなかなか分かりません。
「これ、なんのマーク?」と子どもに聞かれたときに答えられるように、そして、そのマークが必要になった背景もいっしょに考えられるように、よく見かけるマークをまとめました。気になるマークをクリックすると、説明にジャンプします。
シンボルマーク一覧
ほじょ犬マーク
補助犬同伴可ステッカー
ようこそ!補助犬(宝塚市)
ハート・プラスマーク
盲導犬マーク(おもちゃ)
うさぎマーク(おもちゃ)
盲人のための国際シンボルマーク
聴覚障害者の国際シンボルマーク
障がい者のための国際シンボルマーク
オストメイトマーク
身体障害者標識
聴覚障害者標識
耳マーク
ヘルプマーク
白杖SOSシグナル
手話マーク
筆談マーク
マタニティマーク
ベビーカーマーク
ベビーカー使用禁止マーク
障害者雇用支援マーク
子ども用車いすマーク
UDタクシー レベル2
UDタクシー レベル1
その他のUDタクシー
バリアフリー型乗合タクシー
目・耳の不自由な人にかかわるマーク

盲人のための国際シンボルマーク
世界盲人連合が1984年に制定した、視覚障がいのある人のための世界共通のマークです。視覚障がいのある人の安全やバリアフリーに配慮した建物・設備・機器につけられています。音の出る信号機や、点字つきの案内板、本などで身近に見かけます。

聴覚障害者の国際シンボルマーク
世界ろう連盟(WFD)が定めた、聞こえない人のための世界共通のマークです。1980年に紹介されてから、各国で刊行物やポスターに使われ、ろう者が手話通訳などのサービスを受けられる場所にも表示されています。
出典:全日本ろうあ連盟

耳マーク
「耳が不自由です」と自分から伝えるためのマークです。耳に音が入ってくる様子を矢印で表し、いっしんに聞き取ろうとする姿を象徴しています。聞こえないことは外見から分かりにくく、誤解されたり危険にさらされたりすることがあります。目の不自由な人の白い杖、足の不自由な人の車いすのように、耳の不自由な人にも「自己表示」が必要だと考えてつくられました。役所や病院の窓口に掲示されているときは「耳の不自由な人に対応します」という意味です。

白杖SOSシグナル
視覚障がいのある人が、白杖を頭の上50cmくらいに掲げて、周りに助けを求める合図です。福岡県盲人協会が提唱し、岐阜県視覚障害者福祉協会などとともに全国への普及をめざす運動が始まりました。街でこの合図をしている人を見かけたら、それはSOSのサインです。すすんで声をかけ、みんなでサポートしましょう。

手話マーク
手話で対応できる窓口であることを知らせるマークです。全日本ろうあ連盟が2016年に「筆談マーク」とあわせてつくりました。施設の窓口に掲示することで「手話で対応します」「手話通訳者がいます」と示せます。マークが広く知られるまでは、意味の説明を添えて表示することがすすめられています。
出典:全日本ろうあ連盟

筆談マーク
手に鉛筆を持って紙に書くデザインで、紙に書いてやりとりできることを表しています。「筆談で対応します」「要約筆記者がいます」という意味です。聞こえない人が使うほか、窓口側が「筆談できます」と示すためにも使われます。
出典:全日本ろうあ連盟
見えない障がい・配慮を伝えるマーク

ハート・プラスマーク
内部障がい(心臓・肺・腎臓・膀胱・直腸・小腸・肝臓・免疫機能の障がい)への理解を求めるため、また内部障がいがあることを示すためのマークで、「ハート・プラスの会」が全国で普及活動をしています。内部障がいを意味する「ハート」に、思いやりの心を「プラス」する願いが込められています。内臓の障がいは外から見て分からないので、優先席に座りたい、近くで携帯電話を使わないでほしい、といったことを伝えにくいのです。身体障がいのある人のうち、約3割が内部障がいのある人です。
出典:ハート・プラスの会

ヘルプマーク
義足や人工関節を使っている人、内部障がいや難病のある人、妊娠初期の人など、援助や配慮を必要としているけれど外見からは分からない人が、そのことを周りに知らせるためのマークです。東京都が2012年につくり、2017年にJISに登録されて全国共通になりました。もらい方やつけ方は、別の記事にくわしくまとめています。

オストメイトマーク
人工肛門・人工膀胱をつくった人(オストメイト)のための設備があることを表すマークです。対応しているトイレの入口や案内板に表示されています。このマークを見かけたら、そのトイレがオストメイトに配慮されたトイレであることを知って、使い方に配慮をお願いします。
出典:日本オストミー協会

マタニティマーク
妊娠初期は、赤ちゃんの成長にも、お母さんの健康にも大切な時期ですが、外見では分からないため、「電車で席に座れない」「たばこの煙が気になる」などの苦労があります。厚生労働省の「健やか親子21」推進検討会が発表したマークで、妊婦さんが交通機関などで身につけて周りに知らせたり、交通機関やお店が呼びかけのポスターとして掲示したりします。
出典:厚生労働省
建物・乗り物のマーク

障がい者のための国際シンボルマーク
障がいのある人が利用できる建物・施設・公共交通機関であることを表す、世界共通のマークです。1969年に国際リハビリテーション協会が採択し、駅やお店で最もよく見かけるマークのひとつです。「車いすの人専用」ではなく、すべての障がいのある人を対象にしたマークです。駐車場でこのマークを見かけたら、障がいのある人の利用への配慮をお願いします。

身体障害者標識(四つ葉マーク)
手足が不自由なことを理由に、運転免許に条件がついている人が運転する車につけるマークです(表示は努力義務)。危険を避けるためにやむを得ない場合を除き、このマークをつけた車に幅寄せや割り込みをすると、道路交通法で罰せられます。

聴覚障害者標識(蝶々マーク)
聴覚障がいを理由に、運転免許に条件がついている人が運転する車につけるマークです(表示は義務)。こちらも、幅寄せや割り込みをすると道路交通法で罰せられます。

ベビーカーマーク
2014年3月につくられ、2015年5月にJISになったマークです。エレベーターや電車の車両などに掲示され、このマークがある場所ではベビーカーをたたまずに安心して使えることを表しています。周りの人は、エレベーターのない場所での上り下りなど、手助けを申し出てみましょう。
出典:国土交通省


子ども用車いすマーク
子ども用の車いすは、見た目がベビーカーに似ているため、電車やバスの中で「たたんでください」と言われてしまうことがあります。子ども用車いすがないと外出できない肢体不自由のお子さんがいることを広く知ってもらうためのマークです。現在は民間団体などによってさまざまなデザインがあり、JIS化はされていません。

ユニバーサルデザインタクシー(UDタクシー)のマーク
国土交通省の「標準仕様ユニバーサルデザインタクシー」認定制度による、車両につけるマークです。星の数で認定レベルが分かります。
- ★★ レベル2:レベル1より車高が低く乗り降りしやすいなど、構造がとくに優れているUDタクシー
- ★ レベル1:スロープが車いすの乗り降りに配慮されている、車内が十分に広いなど、いろいろな人が利用しやすいUDタクシー
- その他のUDタクシー:流し営業をしているリフト付き・スロープ付きタクシー
- バリアフリー型乗合タクシー:リフトやスロープ、乗降口の手すりなどがあり、車いす利用者や高齢者にも配慮した乗合タクシー




補助犬のマーク

ほじょ犬マーク・補助犬同伴可ステッカー
身体障害者補助犬(盲導犬・介助犬・聴導犬)の同伴を歓迎していることを示すマークです。「ほじょ犬マーク」は厚生労働省が補助犬法の理解を広めるためにつくったもので、「補助犬同伴可」ステッカーは全国盲導犬施設連合会が、「ようこそ!補助犬」ワッペンは宝塚市がつくった啓発マークです。公共の施設や交通機関はもちろん、デパート・スーパー・レストランなどの民間施設でも補助犬は同伴できます。くわしくは別の記事にまとめています。



子どものおもちゃ・働くことにかかわるマーク

盲導犬マーク(共遊玩具)
目の不自由な子どもも楽しく遊べると認められたおもちゃについているマークです。たとえば、同じ形のものを見分ける必要があるおもちゃでは、見た目や色の代わりに、手ざわりや凸のマーク、音などで見分けられるように工夫されています。盲導犬として活躍するラブラドール・レトリバーをデザインしたマークが、パッケージに表示されます。
出典:日本玩具協会

うさぎマーク(共遊玩具)
耳の不自由な子どもも楽しく遊べると認められたおもちゃについているマークです。市販のおもちゃの多くは音が聞こえなくても遊べますが、音遊びが中心のおもちゃでも、光や振動などで楽しめる工夫があると、すぐれた「共遊玩具」になります。うさぎをデザインしたマークがパッケージに表示されます。
出典:日本玩具協会

障害者雇用支援マーク
公益財団法人ソーシャルサービス協会が、障がいのある人の就労支援・在宅就労支援に取り組んでいると認めた企業・団体に与える認証マークです。障がい者雇用に取り組んでいる企業がどこにあるのか、就職を希望する人に分かりやすくすることを目的にしています。
出典:ソーシャルサービス協会
各マークの画像は、それぞれの発行元のものです。使い方は発行元の案内に従ってください。
よくある質問
車いすのマーク(国際シンボルマーク)は、車いすの人しか使えないという意味?
ちがいます。障がい者のための国際シンボルマークは「すべての障がいのある人が利用できる」建物や設備を示すマークで、車いすを使う人だけを対象にしたものではありません。ただし、車いす用の駐車スペースなど、広さが必要な設備は、本当に必要な人のために空けておきましょう。
マークをつけている人を見かけたら、何をすればいい?
ヘルプマーク・ハート・プラスマーク・マタニティマーク・耳マークは「配慮が必要です」と伝えるマークなので、席を譲る、困っていそうなら声をかける、耳マークの人には筆談や正面からゆっくり話す、といった行動が助けになります。白杖SOSシグナル(白杖を頭上に掲げる)を見たら、すすんで声をかけてください。
自分でマークをつけるには、どうすればいい?
ヘルプマークは自治体の窓口で無料でもらえます(くわしくは「ヘルプマークのもらい方と使い方」を参照)。ハート・プラスマークはハート・プラスの会のサイトから、マタニティマークは母子健康手帳の交付時や厚生労働省のサイトから入手できます。耳マークは全日本難聴者・中途失聴者団体連合会が配布しています。
マークの画像を自分のサイトや配布物に使ってもいい?
マークごとに発行元が使い方のルールを決めています。多くは啓発目的なら無料で使えますが、デザインを変えないこと、使用の届け出が必要なことなどの条件があります。この記事の各マークの「出典」から発行元の案内を確認してください。
参考にした情報
- 内閣府「障害者に関係するマークの一例」
- 東京都福祉局「ヘルプマーク」
- 国土交通省「ベビーカーマーク」
- 国土交通省「標準仕様ユニバーサルデザインタクシー認定要領の改正」
- 厚生労働省「マタニティマーク」
- 一般社団法人日本玩具協会「共遊玩具」
この記事は公的機関の案内をもとに、むぎこがまとめました。制度や配布方法は変わることがあります。最新の情報は各リンク先でご確認ください。





