世界早産児デー
11月17日は 世界早産児デー (World Prematurity Day)です。
世界早産児デー は、世界の早産における課題や負担に対する意識を高めるために、2008年にヨーロッパNICU家族会(EFCNI)および提携している家族会によって制定され、1年で最も重要な記念日の一つです。
Little Big Souls (アフリカ)、March of Dimes (アメリカ合衆国)、National Premmie Foundation(オーストラリア)がこの記念日に参加することで、世界早産児デー は世界的な活動になりました。100カ国以上の国々で多くの個人や団体が様々な活動や特別なイベントに参加して、早産児やその家族の状況を改善させるための取り組みを援助しています。
家族会、医療機関、企業、メディア、各種団体、医療従事者、政治家、個人、すべての人がこの記念日への参加を歓迎されます。協力できる時間や資金、労力の量に関わらず、例えそれが些細なものであったとしても、すべての人が社会に影響を与えることが出来ます。
多様性と思いやりを表す紫色に加えて、靴下が並ぶイラストは、 世界早産児デー のシンボルとなっています。9足の赤ちゃんの靴下の間にある1足の紫色の小さな靴下は、世界中で10人に1人の赤ちゃんが早産で生まれていることを象徴しています。
2024年の 世界早産児デー のスローガンは、下記の通りです。
毎年1300万人以上の赤ちゃんが早産で生まれています
どこで生まれても質の高い医療とケアを質の高い医療とケアに含まれるものの1つに、新生児病棟における家族とこどもの肌と肌のふれあいがあります。家族と赤ちゃんのふれあいは、新生児病棟に入院している赤ちゃんの治療やケアに役立ち、しかも、家族と赤ちゃんをとても幸せにします。
肌と肌のふれあいは、心と心のふれあいです。赤ちゃんが生まれた時から、家族は赤ちゃんと肌と肌でふれあうことが出来ます。
肌と肌のふれあい、カンガルーケアの効果は科学的に証明されており、次のような効果があります。
家族の絆と愛着を深める
家族の精神的負担を軽減する
お母さんの母乳の分泌を促し、母乳育児をしやすくする
赤ちゃんの酸素飽和度が高くなり、安定する
赤ちゃんの体温、心拍数、呼吸が安定する
赤ちゃんが痛みを伴う処置で泣くことが減る
赤ちゃんの体重増加を促進する
赤ちゃんの安らかで長い眠りを促す
赤ちゃんの感染症のリスクや重症度を軽減する
新生児死亡率が低下するどのような場合でも、家族と赤ちゃんは貴重なふれあいの時間を過ごすことができるはずです。家族と赤ちゃんのふれあいは常に大切ですが、特にNICUにおける家族との肌と肌のふれあいには大きな意味があります。
日本NICU家族会機構(JOIN)はヨーロッパNICU家族会(EFCNI)、と全国の家族と家族会と協働し、この課題にも取り組んでいきます。