渋谷区文化プログラム『MERRY SMILE SHIBUYA2020』|パラとカラダとMerry

私には勝手に師と仰いでいる方が沢山いる。
職場やプライベート、もちろんCOMUGICO活動においても。
Merry水谷こと水谷孝次さんも私にとってトップクラスの師である。

ある日メッセンジャーで「パラと体とMerryについて記事を書きなさい。」と御指示を賜った。
学生が先生からレポートの提出を求められたような感覚だ。

突然お題を出された私は笑点の林家こん平師匠のように汗が吹出した。
水谷さんからのメッセージは難解だという先入観のもと、逆から読んだり、タテ読みしたり、ローマ字に置き換えてみたりしたが謎は解けなかった。
「もしかして、そのままの意味かもしれない。」
とりあえずスマホで「パラ 体 Merry」を検索してみる。
するとそこにはずらりと水谷さんが実現している活動が並んだ。

「MERRY SMILE SHIBUYA」
3つのキーワードが導き出したのは近年水谷さんが尽力している”東京オリンピック・パラリンピックに向けた渋谷区の文化プログラム”であった。

2020は言わずと知れたオリンピック・パラリンピックイヤー。
東京での開催が決定した時からお祭り騒ぎが始まった。東北の大地震をはじめ様々な自然災害に見舞われ、俯き加減の生活が続いてきた近年、スポーツには全くといっていいほど縁のない私でもこのビッグイベントに気持ちが高揚したことを思い出す。

ところで私はパラリンピックについては常々思うところがある。
オリンピックに比べてパラリンピックは開催・運営が何倍、いや何十倍も難しいと思う。
肢体不自由の部位は千差万別だし、知的障害においてもその程度は障害者の数だけあると言ってもいい。
視覚障害、聴覚障害も同様だ。
競技数やクラス分けの他に障害の種類や、程度によるクラス分けを考えると運営する方々の苦労は想像を絶する。
そしてパラアスリートが、私たちに与える希望や勇気は、通常のアスリートが世の中にもたらすものより大きいと思う。
なぜもっと大々的に放送しないのか。
そこにはきっと「障害者をジロジロ見ちゃダメよ」という一見良識っぽい概念が働いているのだ。
この概念が曲者で、障害者を見て見ぬふりをする土壌を醸成する根幹であり、”思いやり”の皮を被った社会的・身体的弱者を無視する現在の風潮を作り上げたのではなかろうか。
おっと話しが少し脱線してしまった。

初めて関連イベントに参加したのが、
MERRY SMILE SHIBUYA for 2020

このイベントで受けた様々な刺激が、以降のCOMUGICOの活動に大きな影響を与えてくれた。
オリンピック・パラリンピックはスポーツを通じての異文化交流の機会であり、相互理解による平和の祭典でもある。
人間だけの共通言語「笑顔」を全面押し出して実施された
“MERRY SMILE SHIBUYA for 2020”

しかし降って湧いた疫病の流行。オリパラの一年延期によりイベントの開催期間も延長され、感染防止のための様々な対策が必要となった。
関連イベント主催者や運営サイドの苦労は大変なものだったと想像できる。
しかし、水谷さんはいつも笑顔だった。次々と繰り出される魅力的なイベントは、その柔和な表情とは裏腹にオリンピック・パラリンピックをただのスポーツ大会で終わらせてたまるか。という執念すら感じた。

無知な私は恥ずかしながら最初は娘に優しくしてくれるオジサンという認識でしかなかった。
のちに高名なアートディレクターだと知り腑に落ちた。
道理でイベント全体がアーティスティックなはずだ。

「2020年、渋谷。超福祉の日常を体験しよう展」にて

渋谷区文化プログラム『MERRY SMILE SHIBUYA2020』にて

“MERRY SMILE SHIBUYA for 2020″は、オリパラ✖️文化✖️平和をMerry(楽しい)というキーワードと笑顔のアイコンで表現したアートだったのだ。
年単位の長期に渡るイベント期間と2020(2021)のオリパラ大会のタイミング、TOKYO SHIBUYAという場所を全てひっくるめてアートにしてしまおうと水谷さんは考えたのではなかろうか。

渋谷 街中ビジョンにて放映されていました

全て私の勝手な解釈だが、アートは受け取る側の解釈も自由だ。
そしてMerryなアートの一部になれた私は幸福感でいっぱいになった。

昨今、しかめっ面で「北京オリンピックを外交的ボイコットすべし」なんてケツの穴の小さい事を言ってる人々がいる。
人権問題があるから外交的ボイコット?逆じゃね?ボイコットは目を背けることと同意だと思う。
みんな笑顔で解決策を模索すればいいのに、と私は思う。
おっと、またまた話しが逸れてしまった。

Merry projectは終わらない。次の舞台フランスに向けて動き出しているはずだ。
憎きCOVID19であるが、その影響で飛躍的に進化したオンラインシステム。
フランスでのMerry projectにもオンラインで参加できるコンテンツがきっとあるはずだし、
疫病が終息していれば現地参加の可能性もゼロじゃない。
その時は重要な合言葉を覚える必要がある。

“ダイジョウブ?”・”メイアイヘルプユー?”のフランス語”Est-ce que ça va ?”だ。

エッフェル塔や凱旋門、シャンゼリゼ通りに咲く笑顔の傘と笑顔のドレス、笑顔の人々が口々に「Est-ce que ça va ?」の呪文を唱える姿が目に浮かぶのだ。
2024パリ オリンピック・パラリンピックが今から楽しみだ。
そして今後も我が師が率いるNPO法人MERRY PROJECTから目が離せない。

COMUGICOも常にMERRYを心がけ、笑顔で頑張りたいと思います。
「Est-ce que ça va ?」誰かカタカナに変換してくださーい!

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