サルサガムテープ30周年記念ツアー|ファイナルライブを見に行きました!

2024,12,15

少し前になるが久しぶりにサルサガムテープのライブに行った。
このライブは絶対に行きたかった30周年ツアーのファイナルなのだ。
ライブハウス渋谷ラママで17:30開演の二部制で第二部は19:30〜となっている。何時までとは書いてないが21:00は確実に過ぎてしまうだろう。
サルサのライブ参加は娘同伴がデフォルトなのだが長時間のライブに娘がグズリだすと非常に面倒くさい。グズリ出したら最悪帰宅コースだ。
「あのー、、来週のサルサのライブなんだけど、、、。」
恐る恐るムギコに声を掛ける。
「いーよ。リオと留守番してるから楽しんできなよ。」
全てを語らずとも我が意を得たりだ。
この3日間ほど率先して皿洗いをした効果が現れたようだ。
実はその前の週末も2日連続でライブイベント「ラモーンズデビュー50周年イベント」に参加しており、自分ばかり楽しんでいるようでなんだかうしろめたかったのだ。

娘を連れずに参加するサルサのライブは久しぶりだ。ワクワクしながらラママへと坂を登ると入口にはもう多くの人が並んでいた。
すっかり日が落ちた路地裏。ライトアップされたライブ告知のホワイトボードが光りを放ち、並んでいる人の笑顔を照らしていた。
ラママは客席のど真ん中に大きな柱が立っており、前の方に行かないとステージ全体が見えない。娘同伴の時はトイレや出口近くで見るようにしているが今日はソロ参加なので自由だ。
柱左側のいい場所に立ち位置を決めた。
演奏準備をするメンバーが私に気づき手を振ってくれたり、声をかけてくれる。
「あれ、リオちゃんは?」「娘さんは?」「今日りおっぴいないんですか?」
皆、娘がいないことを残念がってくれて嬉しい反面、少しジェラってしまう。

いよいよ演奏が始まった!
いつものようにゴキゲンなナンバーが次々と繰り出される。
リーダーでG/Voのかしわ哲さんのテンションも少し高めかもしれない。一昨年の体調不良からは完全復活したようでとても嬉しい。
フロントメンバーのAYAさんがおらず少し淋しかったが、ぎゅうぎゅうにひしめきあったパワフルなステージはものすこい満足度だ。
MC少なめでテンポよくセットリストが消化されていく。単独ライブで第2部まであるのにこのペースで大丈夫なのだろうかと変な心配をしてしまう。
外は真冬だが会場は熱気がものすごい。革ジャンの中は汗だくだ。
名曲「フライドチキン」では、ハイテンションのカムカム!(生活介護事業所)の皆さんが作ったフライドチキンの作り物が観客に投げ込まれるパフォーマンスもあって、私も一本ゲットした。
あっという間に第一部が終わり、休憩タイムに外へ出ると汗だくの頭皮に夜風がとても気持ちいい。
入口の階段付近で他のお客さんと
「去年の〇〇のライブにも来てましたよね?」
「次のライブは行くんですか?」
などの世間話をする時間もいいものだ。所属や年齢など関係なくサルサガムテープを見に来たという共通点だけですぐに親しくなれるのだ。

なんと第2部はフリードリンク、フリーフードの大盤振る舞いである。
さながら打ち上げパーティーの様相でゆったりとした雰囲気だ。
第1部で帰路についた人もいたようで少しだけ客席も空いた気がする。
サルサガムテープに縁のある方々が次々とパフォーマンスをするのだが、ロックバンドはもちろんアコギの弾き語り、ソーラン節を披露する方までいた。(これがまたカッコ良かった!)

Get in touchの代表、東ちづるさんもステージでかしわさんのアコギ弾き語りに合わせて”Get in touch”を歌ってくれた。2人とも「かなり前の曲だし、歌詞覚えてるかな〜。」「きっと上手くいかないよ〜。」などと予防線を張りつつも、ラップの歌詞も全て噛まずに歌い切って大喝采を浴びていた。
ゲストのパフォーマンスは客席に向かってというより、30周年のサルサガムテープを祝福するためのステージという趣きであった。

初めてサルサガムテープのライブを見たのは5年前だから年齢層の高めなファンの中では新参者かもしれないが、サルサの歴史の6分の1にファンでいられたことが嬉しい。

10年一昔というが、30年なら三昔。オギャーと生まれた赤ん坊が三十路になる年月だ。当時22だった私は52になった。
一つのことを30年やり続けることは簡単ではない。自身の状況や社会環境の変化、活動を止めてしまう理由など無数にある。分別のある大人を装い「確かに難しいな」「仕方ないよね」と周囲を納得させ、正当化することは簡単だ。
反対に物事を続ける理由はなんだろうか。
責任感や義務感もあるだろうが、上記の止める理由を挙げれば自分自身も周囲も納得するだろう。
リーダーかしわ哲さんの「好きだから」「やりたいから」の気持ちが持続し続け、メンバーやスタッフがそのマインドに共感し続けた結果なのだ。

昨年はラモーンズのデビュー50周年であった。バンドは解散し初期メンバーは全員天国へ行ってしまったが、50周年のファンイベントはオールドファンのみならず、バンドの現役時代にはまだ生まれていなかった年代のファンもたくさん参加し、大いに盛り上がっていた。ローリングストーンズなんて今年でデビュー63年らしいがまだまだ現役バリバリだ。

楽しそうにゲストのパフォーマンスに加わったり、客席でニコニコと拍手をおくるサルサガムテープのメンバーを見て私は本当に幸せな気持ちになった。
ライブ会場にいた少なくない若いファンやサルサガムテープをリスペクトするヤングジェネレーションのパフォーマンスを見て私は30周年が通過点に過ぎないことを確信した。
40周年、50周年の通過点が待ち遠しい。

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