緑のカフェで感じたバリアフリー|ニルカフェ

みなさんこんにちは。TAKUです。
食欲の秋ですね。
先日記事でご紹介したNPOハイテンションを訪問した後、実は素敵な方々と素敵なお店で素晴らしい時間を過ごしてきました。
お店の名前は「ニルカフェ」。
表通りから一本入った住宅街に「ニルカフェ」はあります。
夕方手前の午後のティータイムとディナータイムの狭間の時間。昼間の暑さも一段落し、色々ショックを受けていた私達は、ゆったりと遅めのティータイムを過ごすつもりでした。その場に着くまでは。
なかなかお店を見つけられず、「この辺りだよなぁ」と住宅街をウロウロしていると、見覚えのない女性が手を振って私達を呼んでいます。
「知らない人にはついて行ってはいけません!」
厳格な母親の言葉が思いだされましたが、10年来の友人のようなフレンドリーさでエスコートされ、ヘンゼルとグレーテルとサケンデルは大人しくついて行ってしまいました。

知らない女性はオーナー夫妻の奥様でした。
初来店のお客を近所まで迎えに来てくれたのです。
こんなサービスは
①ぼったくりバー、
②ものすごくヒマな店、
③超お人好しなお店、
④三途の川の四択です。
「ピンポーン!②!ものすごくヒマな店!」(私)
「・・・ファイナルアンサー?」(みのもんた)
「ファイナルアンサー!」(私)
頭の中で”クイズミリオネア”を再現していると、すぐにお店に着きました。
ジャングルの中にあったら絶対にわからないくらい植物が溢れた店先の中に「ニルカフェ」はありました。

日も傾きかけた時間、昼間の暑さの名残りではない「暖かな雰囲気」が店の外まで漂っています。
「いらっしゃーい。皆さんお待ちですよ」とにこやかにドアを開けて招き入れていただくと、中途半端な時間なのに席は8割がた埋まっています。②はやはり不正解でした。
「・・・・・・・・・・・不正解!残念!」(みのもんた)
散々タメだ後に不正解を突きつけるみのもんたの嬉しそうな顔。マジむかつく。
「ちきしょう!ライフラインを使うべきだった」と悔やむ私。
「正解は③超お人好しな店でした!どう?難しかった?」(みのもんた)
覗き込むように得意げに愚問をしてくる。
「①や④じゃなくて良かったです。このくだり、もうやめていいですか?」(私)
さて、窓際の席から笑顔で手を振っているのは待ち合わせしていたサルサガムテープのメンバーとそのお母様達と愉快な仲間たち。
だいぶ待たせてしまったことをお詫びしつつ席に座り、まずは駆けつけ一杯。コーヒーフロートをオーダーしました。

最近では機械でドリップされ、様々なフレーバーでカスタマイズされたあげく紙コップで出されるコーヒー店が多い中、私はこの丁寧に水出しされた濃い目のアイスコーヒーにお店の良心を感じました。オンされた手作りアイスクリームも甘さ控えめでコーヒーの良さを邪魔しません。
駆けつけ一杯で飲むシロモノではありませんでした。ゆっくり溶けるアイスが刻々と味わいを変化させていきます。濃い目のコーヒーのおかげか、氷が溶けても水っぽくなりません。

楽しい時間はあっという間に経過し、ディナータイムに突入です。
私はサラダとガパオライス、妻はパスタを注文しました。グルメとは程遠い食生活を送っている我が家ですが、明らかに素材の良さが分かります。
楽しいおしゃべりと、美味しい料理に我を忘れ写真を撮り忘れるという痛恨のミス!
締めはスイーツ。美味しいものを紹介するボキャブラリーが貧困な私にはもう語彙がありません。とにかくいちいち美味しいのです。
子供用にと頼んだ林檎ジュースも、一口飲んだ妻が自分用にも追加した程です。
さて、なぜCOMUGICOで「ニルカフェ」を紹介させてもらったのか。
段差のないバリアフリーな作りではありません。多目的トイレも無いし、出入り口の幅も車椅子の通れる規定の幅でもありません。

バリアフリーとは「障がいのある人が利用しやすい環境のこと」と思っていました。でも、ニルカフェで感じたのは「障がいのあるなしに関わらず同じサービスを受けられること」
同席している友人に筆談を必要としている方がいましたが、慣れた様子で筆談アイテムを使いオーダーを聞いたり雑談したりしていました。
脚の不自由な友人がお手洗いに行くときは、ごく自然に手を貸してくれましたし、帰り道が心配なお客さんはバス停まで送っていきました。
障がいのある我が家の娘が無邪気に店内を闊歩していても、お店の人達(他テーブルの常連とおぼしきお客さんも含め)は、ニコニコしながら見守ってくれ、カエルのオモチャを貸してくれたり、手を振ってくれたりしました。

「ニルカフェ」はバリアフリーをうたっていないし、段差もたくさんあるお店です。
でも私はこのお店のスタイルに真のバリアフリーを感じたのです。
「人によるバリアフリー」が完備されているお店でした。身構えず、心から接客を楽しんでいるようでした。
多額の費用をかけてバリアフリー設備を備えることだけがバリアフリー化ではないのです。
これが私のファイナルアンサーです。
みのもんたさん、正解ですよね?

ステキな常連さんと昔からの友人のように楽しいひと時を過ごしました!ありがとうございます。

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