この書籍の著者、佐々木 真紀さん、
この度は「文芸社×毎日新聞 第2回人生十人十色大賞 長編部門 最優秀賞」の受賞、おめでとうございます!
楽しみにしていた「マレタイム」。
この書籍の感想を一言で表すなら、真紀さんの美しい人柄がそのまま表れているとても美しい本でした。
【内容情報】(出版社より)
いつだっただろうか。ふと義母が言った「言葉」に私は救われたーーマレタイムでいこう。その言葉は大好きなホットコーヒーを飲んだ時のように心の奥に沁み込んでいき、どうしようもない現実に、ただ悔しく、悲しむことしかできなかった私を救ってくれた。そうだよ。希のペースで、希の時間でゆっくりやっていけばいい。大丈夫、私は生きている。文芸社第2回人生十人十色大賞・最優秀賞受賞作品。
“マレタイム”の著者の佐々木さんファミリーは実は私たちと同じ街に住んでいます。
そして子供もほぼ同い年。本書に出てくる地元の親の会にもほぼ同じ時期に行っていました。
今でも覚えているのはその集まりで希くんが無事に手術を終えたことを涙ながらに報告してくださったお母様の姿です。
この時「本当によかった!」と心から思いました。
「命さえあれば」「神様、なんとかして下さい!」
私たちと全く同じ気持ちでNICUでの時間を過ごしたのだと思い勝手に「同志」の様なシンパシーを感じていました。
新しい命を授かり、その子に障がいがあることがわかり、さらにその子に命の危機が訪れ、なす術が無い自分の無力さに打ちのめされるという経験はまさに「次から次へと押し寄せる波に息ができない」状態なのです。
この経験を乗り越えられたのは家族や仲間に恵まれていたからという周囲への”感謝”の気持ちがこの本から溢れています。
そしてその”感謝”の気持ちが”幸せ”へと繋がり、また”感謝”するというスパイラルが始まって行くようでした。
希くんを起点とし取り囲む人を巻き込んで発生した”幸せのスパイラル”
私の周りにも障がいを持つ家族を核にして幸せな生活を送っている方々がたくさんいます。
その方々とお話しすると皆それぞれ大変な時期を経験し、神様に縋ったり、恨んだりした経験を持っています。
しかし大体の方は現在”幸せ”と言っています。
21番目の染色体にある3本目は”幸せ”をより多く感じ取るためにあるんじゃないかと思うくらい笑顔の素敵な仲間がたくさんいます。
そしてその笑顔は周囲に伝播していくのです。
“障がい=不幸”と思われがちですが、”幸せ”は主観的に決まるモノと思います。
SNSで拝見する希くんやご両親の笑顔が間違いなく”幸せ”であることを物語っています。
私ももっと周囲へ”感謝”をしなきゃ!と思わせられた「マレタイム」です。
是非、御一読をお勧め致します!
真紀さん、素晴らしい本をありがとうございました!!
@ mare.time @ mask.kai (マレ君パパ) |
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